小松原智史展「エノマノコノマノエ」DM/2014.11
2013年の「第16回岡本太郎現代芸術賞」で特別賞を受賞したアーティスト
小松原智史くんの個展「エノマノコノマノエ」展のDMをデザインしました。
キャンバスや壁面など大きなスケールで無限に増殖する小松原くんの作品。
DMでは作品のスケールも含めてその存在感を再現することは難しいと考え、
逆に印刷物でしかできない表現で作品の魅力を伝えようと考えました。
増殖するさまざまなモチーフは無意味なものであるということですが、
構造物のようにも見え、それらが画面の中に奥行きを感じさせます。
無意味なモチーフですが、
密度をもつことで「おどろおどろしい絵」という先入観を持たれたくない
というオーダーがあったので、トレーシングペーパーに印刷しました。
DMは、1枚ではとても弱々しくモチーフの輪郭も曖昧ですが、
何枚か重ねていくことで、レイヤー的に強度を増していきます。
通常よりも多い階調表現で作品を印刷することにより、
平面ながらに立体的な奥行きを感じるデザインにしました。
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アートディレクション+デザイン/古島佑起
クリエイティブディレクション/山中俊広(the three konohana)